理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: OO495
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物理療法
腰椎間歇牽引療法効果の持続時間の検討
*中村 仁美国島 美佐佐久間 加代子畠 しのぶ佐野 裕子丸山 仁司
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キーワード: 牽引療法, 腰痛, 職業
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抄録
[はじめに]世界の人口の約80%が腰痛を経験するといわれている現在、当院においても腰痛を主訴としてに来院される患者は非常に多い。患者の職業・生活状況は一様ではないが、その中でも、デスクワークをしている患者の占める割合が高かった。そこで、今回我々は職業の違いによる牽引後の疼痛値(以下VAS)の改善度とその効果の持続時間を評価し、比較検討した。[対象]当院整形外科を受診し、腰痛を主訴とし牽引療法を処方された、立位姿勢時間の多い職業群5名(男性1名、女性4名)、座位姿勢時間の多い職業群8名(男性3名、女性5名)、年齢39.5±16.1歳、身長161.6±10.2cm、体重62.2±13.8kg、BMI23.2±2.8であった。尚、対象者には十分なインフォームドコンセントを行った。[方法]対象者に腰椎間歇牽引、同時に腰部ホットパックを15分間施行した。牽引機器は電動型間歇牽引装置ORTHO TRAC(OG技研)を使用した。負荷は体重の1/3kgから開始し最大1/2kgまでとした。初回牽引前、毎牽引後VAS評価を行い、初回以降、効果の持続時間を聴取した。施行回数は10回とした。改善度は初回牽引後のVAS値と10回目のVAS値の差で表した。[結果と考察]職業の違いによりVASの改善度において有意的な変化はみられなかった。しかし、効果の持続時間においては立位姿勢時間の多い群(平均16.2時間)の方が座位姿勢時間の多い群(平均10.7時間)より効果の持続時間が5.5時間有意に長いことがわかった。今回の調査では、デスクワークなどの座位姿勢時間の多い職業では、より多く椎間板内圧がかかるため、牽引効果の持続時間が短いのではないかと考えられる。しかし、両群共にVASの改善度そのものは低いため、牽引療法のみで痛みの改善がみられなかったと考える。牽引療法のみではなく、個々の職業・生活状況に合わせた治療・指導が必要であると考えられた。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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