理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: OO494
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物理療法
腰椎間歇牽引療法による疼痛変化の検討
*畠 しのぶ佐久間 加代子国島 美佐中村 仁美佐野 裕子丸山 仁司
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キーワード: 牽引療法, 腰痛, VAS
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抄録
[はじめに]整形外科疾患において腰痛を主訴とし、理学療法を処方される患者は非常に多い。当院においては、温熱療法と併用した牽引療法の処方が多く、期間も長期にわたっているにも関わらず、その効果判定もあいまいなままに継続しているのが現状である。そこで、今回我々は牽引療法の効果判定のひとつとして牽引後の疼痛評価(VAS)を行い比較検討した。[対象]当院整形外科を受診し、腰痛を主訴とし牽引療法を処方された13名(男性4名、女性9名)、年齢39.5±16.0歳、身長161.6±10.2cm、体重62.2±13.8kg、BMI23.2±2.8であった。尚、対象者には十分なインフォームドコンセントを行った。[方法]対象者に腰椎間歇牽引、同時に腰部ホットパックを15分間施行した。牽引機器は電動型間歇牽引装置ORTHO TRAC(OG技研)を使用した。負荷は体重の1/3kgから開始し最大1/2kgまでとした。初期評価時および毎牽引後にVAS評価を行った。施行回数は10回とした。[結果と考察]牽引1回目の治療前後(以下A群)においては平均改善率16.1±42.1%、1回目の牽引後と10回目の牽引後(以下B群)においては平均改善率12.9±82.1%であった。双方ともに有意差はみられなかったが、A群のほうがB群に比べ、平均改善率が3.2%増加する傾向がみられた。さらに、双方とも改善率に大きなばらつきがみられるように、初回改善率より10回改善率の方が明らかに高い例(初回改善率1.0%、10回改善率89.1%)が1例あった。また双方ともに改善率が低下している例(初回改善率0%、10回改善率‐23.1%)が1例あった。これらを比較すると腰痛発症から牽引療法開始日に差が見られ、前者は2日、後者は450日目に開始した。これは腰痛発症急性期の方が牽引療法の効果が高いという可能性を示唆するものであると考えられた。しかし今回の調査では症例数が少なく、結果にばらつきがみられたためさらに検討を加える必要がある。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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