理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: PO505
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地域リハビリテーション
訪問リハの効果と家族の関係
*若林 宣之中井 友子宇田 薫根本 玲奈岩崎 義仁橋本 幸典
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キーワード: 訪問リハ, 家人, ADL
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抄録
【はじめに】介護保険制度導入・診療報酬改訂に伴い,今後、これまでのように長期わたる施設でのリハビリテーション(以下リハ)を施行することは困難となった.また比較的長期の施設リハが可能である回復期リハ病棟の配置も不十分な中,訪問リハの需要はさらに高まると思われる.訪問リハにおける効果として日常生活動作(以下ADL)の向上があげられるが, ADLの向上が見られる場合と変化しない場合があり,今回、介護者の協力の有無に着目しADLの変化を検証した.
【対象・方法】訪問リハ実施者25名の内,独居及び昼間独居を除いた,16名の利用者を選出し,家族がリハに非協力的な群(以下_I_群)9名(男性4名・女性5名,平均年齢79.2±9.16才,平均介護度2.6±1,障害分類・廃用5名・中枢3名・内科1名,介護者平均年齢65.4±10.98才)と協力的な群(以下_II_群)9名(男性2名・女性7名,平均年齢76.4±10.38才,平均介護度3.3±1,障害分類・廃用4名・中枢3名・内科1名・整形1名,介護者年齢66.1±16.18才)に群別し訪問初期時と2ヶ月後のBarthel Index(以下BI)のポイントを比較検討した.家族の協力の有無は訪問リハ時の訓練への参加の有無で分類した.
【結果】初期時BIの各群の比較を行った結果,有意差は見られなかった.2ヶ月後各群のBI比較の結果_I_群と比較し_II_群にBIの有意(p<0.05)な改善が見られた.ポイント増加項目詳細に関しては上・下衣,入浴アプローチ,尿失禁,トイレ後始末に比較的有意な(p<0.05)改善が見られ,歩行・移乗に関してはさらに有意な(p<0.01)改善が見られた.また,各群利用者年齢、介護度及び介護者年齢に有意差は見られなかった.
【考察】家族の協力が得られている_II_群にBIにて有意な差が見られた.初期時BI・利用者年齢・介護度・介護者年齢共に各群有意差が無かった事により,ある程度の初期の段階では同条件であったと考えられる.在宅における介護者,つまり家人は利用者を支えるにあたり,医学的,看護的,リハ的,介護的大きな役割を果たす.また,利用者に最も長く密接に接しているのも家人である.訪問リハは施設リハと比べ圧倒的に施行回数が少なく,その中でADLの向上を狙うには家人の協力は無くてはならないものと考える.その家人からの協力が無い_I_群に関しては訪問リハ時に行った訓練が十分日常生活に反映されていないため,今回の結果を招いたと思われる.しかし,逆に家人に協力を促すように十分な訓練効果の説明及び協力の必要性の提示を行えなかった事に関して深く反省すべき点である.また,協力的な家人に関しても負担をかけてしまった点も否定できない.今後、訪問リハにおけるセラピストと家人の関係を十分に検討していきたい.
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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