理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: PP169
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地域リハビリテーション
後期高齢者、神経疾患、中重度要介護者に対するパワーリハビリテーションの試み
*木村 義徳榎本 雪絵宮田 光明丸山 怜子井上 直子望月 秀樹堀切 頼子西田 有紀子竹内 孝仁
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抄録
〔はじめに〕要介護高齢者の自立回復、介護量軽減を目的とし地方自治体、介護指定老人保健施設、通所リハビリテーション等においてパワーリハビリテーション(以後パワーリハ)を施行しその有効な結果が報告される様になった。今回我々はK市におけるパワーリハ事業の報告から、特に対象として含めなかった要介護3以上、神経疾患による動作性障害を有するもの、比較的後期高齢者を多く含めることによりその効果を検証していく事を目的にパワーリハ検証事業を開始した。今回、第一回グループの結果を得たので本法の紹介を含め報告する。〔対象〕パワーリハ外来を受診しリハ専門医によって参加許可を得た23名(男性13名、女性10名、平均年齢75.2歳)。うち、介護保険未申請者は8名で5名が後期高齢者、1名は脳性麻痺、1名は脊椎菅狭窄症1名は厚生労働省の老人生活自立度J2の脳梗塞だった。他の15名は要介護認定者で内訳は要支援2名、要介護1が6名、要介護2が3名、要介護3が2名、要介護4が1名、要介護5が1名であり、そのうちパーキンソン氏病・症候群5名が含まれた。〔方法〕参加者は2グループに分けられ、週二回パワーリハを施行された。施行前に看護師によりバイタルチェックと問診票を使用した問診を行い、2項目に該当した場合は参加を中止した。パワーリハの設計は準備、整理体操を含む5機種のマシントレーニングを90分とした。その他、必要に応じて個別に動作トレーニングを施行した。トレーニング準備期(3週間)は運動のコントロールと、運動習慣に対する心身の適応を中心とし、トレーニング期(9週間)は運動の習熟と運動耐久性の向上を主眼に運営された。マシンの負荷値は準備期の最終週に決定され、自覚的疲労度(Borg’s RPE 11)楽であるを基準にパワーリハ研マニュアルに従い増減させた。評価項目はADL(BI)、運動体力評価として握力、開眼片足立ち、ファンクショナルリーチテスト、体前屈、timed up and go test、2分間足踏みテスト、QOL評価としてEQ-5Dを開始時、最終時に施行した。要介護認定者に対しては介護保険基本調査を施行し基準時間を算定し、これらの結果の前後差を統計学的に比較検討した。〔結果〕BI、EQ-5Dで有意に改善が観られ(p<0.05)運動体力評価結果では、ファンクショナルリーチ、体前屈が有意に改善した(p<0.05)。介護保険基本調査では6名が改善、3名が維持、6名が脱落した。〔考察〕脱落者6名は通院困難、新たな疾病による入院を理由とした。要介護3以上の中重度要介護者は3が維持その他は改善を示した。要介護1の維持群においても近隣のジムに通う等の行動変容がみられた。有意差を示さなかった運動評価項目の全てで改善傾向を示し、QOL、ADLとも改善を示した点から中重度の高齢要介護者、神経疾患による動作性障害者にも本法が有効であった事を示唆している。効果の原因は心身活動性の向上と神経薬理的改善が考えられるが今後の課題としたい。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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