理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: SO508
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産業・労務管理
2002年度診療報酬改定への対応
当院理学療法部門の診療稼働点数の推移など
*金森 毅繁斉藤 秀之田中 利和小関 迪
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抄録
【はじめに】2002年度診療報酬改定は減額改定であったが、その内容は合理化と質の向上を意図しているものと思われる。当院では改定前の点数水準の維持・向上およびリハビリテーション(以下、リハ)の質の向上を図るため、療法士を増員し入院・外来患者とも個別療法で算定できるように対応した。今回、2001年度4月から2002年度9月までの診療稼働点数(以下、点数)と理学療法士(以下、PT)配置人員の推移および2002年度4月から9月までの診療稼働個別療法単位数(以下、単位数)とPT配置人員の関係などを分析することにより、減額改定による影響とPT増員の効果について検討したので報告する。【方法】当院リハ部月報から、理学療法部門における2001年度4月から2002年度9月までの点数、単位数、実働日数、PT数等の記録を元にして、2001年度全体と2002年度4月から9月までの点数/月、点数/日、点数/日/PTと2002年度4月から9月までの単位数/診療件数、稼働率(単位数/最大単位数)、点数/単位数を算出した。【結果】2001年度のPT配置人員は12.5人、2002年度4月から7名増員し、2002年度4月中旬には19.5人の体制となった。2001年度4月から2002年度9月までの点数/月は、2001年度全体1,415,021±129,156点/月、2002年度4月1,389,110点/月、5月から9月1,678,470±109,202点/月であった。点数/日は、2001年度全体63,651±6,229点/日、2002年度4月60,396点/日、5月から9月69,639±5,651点/日であった。点数/日/PTは、2001年度全体5,092±498点/日/PT、2002年度4月3,097点/日/PT、5月から9月3,653±373点/日/PTであった。2002年度4月から9月までの単位数/診療件数は、PT配置人員が12.5人から19.5人への移行期だった4月で1.57単位/件、PT配置人員が19.1±0.5人となった5月から9月で1.78±0.03単位/件であった。稼働率は、4月0.95、5月から9月0.91±0.04であった。点数/単位数は4月240点/単位、5月から9月260±8点/単位であった【考察】当院リハ部では診療報酬改定に対しPTを増員した。その結果、月および実働日数あたり点数は4月では前年度より低下したが、翌月からは平均点で前年度を上回った。しかし、PT1人あたりの点数は大きく減額となった。4月改定後、診療件数あたり単位数は人員増員移行期である4月と比べ、増員が完了した5月から9月の方が増加した。これは増員により質の向上がなされたことを示唆している。稼働率は4月に比べ、5月から9月の方が低下した。また、1単位あたり点数は4月に比べ、5月から9月の方が高くなった。これらは、稼働率および1単位の価値の向上を図ることにより、さらなる増収が可能であることを示唆している。そのためには、リハの質を向上させ、より上質の医療サービスを患者に提供し、在院日数を低下するよう努めることや回復期リハ病棟を整備するなどして、改定の意図にあるシステムの合理化も検討しなくてはならないと思われる。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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