理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 396
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骨・関節系理学療法
肩腱板断裂手術例の等運動性筋力評価
*高橋 友明畑 幸彦唐澤 達典青木 幹昌川崎 桂子矢貴 秀雄
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抄録
【はじめに】手術療法を受けた肩腱板断裂例における筋力回復に断裂の大きさがどのような影響をおよぼすのかを明らかにする目的でトルクマシンによる筋力測定を術前後に施行して断裂サイズで比較検討したので報告する。
【対象】対象は、肩腱板断裂をMcLaughlin法で修復されて1年以上経過した40例40肩で、術前の断裂サイズはmoderate-sized tear以下14肩(以下A群)・large tear14肩(以下B群)・massive tear12肩(以下C群)で、検査時年齢は平均61.4歳(40歳~80歳)であった。なお、健側は、術前において臨床所見でも超音波検査でも腱板断裂を疑わせる所見を認めなかった。
【方法】肩関節の筋力測定は、術前と術後1年に、BIODEX社製トルクマシン(Multi joint system 2AP)を使用して行った。坐位で屈曲・伸展方向と肩90゜外転位内旋・外旋方向に3回ずつ施行した。測定可動域は、屈曲・伸展方向が屈曲180゜から伸展20゜、肩90°外転位での内旋・外旋方向が内旋40゜から外旋90゜に設定した。角速度60゜/secに設定して、それぞれの運動方向のピークトルク健側比を測定し、有意差検定を行った。ただし、疼痛のある症例に対しては測定前に医師によって1%キシロカイン10mlの肩関節内注射が施行された。注射施行の対象者には、医師より注射施行の説明を行い、同意を得た者とした。
【結果】術前の筋力を3群間で比較すると、C群がA群とB群より屈曲方向と外転位・外旋方向で有意に低下した(P<0.05)。
術前と術後の筋力を3群でそれぞれ比較すると、すべての群ですべての方向において有意に改善した。
術後の筋力を3群間で比較すると、C群がA群とB群より外転位・外旋方向でのみ有意に低下した(P<0.05)。
【考察】術前の結果から,massive tearになるとtransverse force coupleが破綻して有意な筋力低下が生じたものと考えた。しかし、手術によってすべての群で筋力が回復したことから、肩腱板断裂例には手術療法が有用であることが分かった。術後の結果から、massive tearでは手術によってtransverse force coupleが修復され、屈曲方向の十分な筋力回復が得られたが、外転位外旋方向の筋力回復は不十分であった。これについては長期的な腱板機能訓練の継続と経過観察が重要であると思われた。
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© 2005 日本理学療法士協会
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