理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 745
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内部障害系理学療法
呼吸コントロールによる歩行リズム変化時の生体反応
*武田 円, 山田 拓実, 竹井 仁, 小島 肇, 伊藤 弥生, 吉田 弥央
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抄録
【目的】歩行率を変えた歩行中に、自発的な呼吸である自由呼吸と一定の呼吸数に固定したコントロール呼吸を行いその呼吸循環反応を比較・検討した。
【方法】整形外科・内科的疾患のない健常成人9名に傾斜角度8°のトレッドミル上を歩行してもらった。あらかじめ歩行率80,100,120,140(steps/min)での歩行速度を測定し、15分間の基準歩行中(歩行率80steps/min)に3分に1分ずつ速度を100,120,140(steps/min)の速度に変化させた。これを自然呼吸(normal breathing: NB)条件とコントロール呼吸(controlled frequency breathing: CFB)条件で行った。CFB条件では音に合わせて1分間に20回の呼吸を行った。測定にはMINATO社製の呼吸代謝測定システムAERO MONITOR AE-280Sを使用した。測定項目は一回換気量(VT)呼吸数(BR)分時換気量(VE)酸素摂取量(V(dot)O2)二酸化炭素排出量(V(dot)CO2)終末呼気二酸化炭素濃度(ETCO2)心拍数(HR)であった。
【結果】歩行率80、100では、BRはNB条件、CFB条件に差がなかった。VE、VTはCFB条件のほうが大きく増加し、80では有意に大きかった。V(dot)CO2は80ではCFBが有意に大きかったが、100ではNBが有意に大きかった。ETCO2はCFB条件のほうが有意に低かった。二酸化炭素換気等量(VE/ V(dot)CO2)はCFBが有意に小さかった。一方、歩行率120、140ではBRはNBで増加し、140ではNBが有意に大きかった。VTは両条件ともに増加したが、140ではCFBが有意に大きかった。VEは両条件ともに増加したが、NB条件のほうが大きかった。V(dot)CO2は両条件ともに増加したが、120ではNB条件のほうが有意に大きかった。ETCO2は条件間に差はなかった。VE/V(dot)CO2は条件間の差はなかった。また、V(dot)O2、HRはいずれの歩行率でも条件間に違いはみられなかった。
【考察】基準歩行と歩行率100では呼吸をコントロールしたほうがVE、VTは増加していて、ETCO2も低くかった。その理由として20回の呼吸数は運動に適切な条件であったと思われる。一方、運動量が大きくなった歩行率120と140では、VTはCFBが大きかったが、VEはNBのほうが大きくなった。その理由として、運動量に対し20回の呼吸数が十分ではなくCFBではVTの増加が最大となっていたためVEを十分に増加させられなかったということが考えられた。
【まとめ】その運動強度に適切な呼吸数が与えられていれば、歩行率の変化時に呼吸をコントロールしていたほうが換気効率をよくできることがわかった。
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© 2005 日本理学療法士協会
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