理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 798
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生活環境支援系理学療法
訪問リハビリテーション勤務体制における利点と問題点
―訪問リハビリテーション専属と院内兼務スタッフに対するアンケート調査より―
*伊藤 亜希子
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抄録
【はじめに】当院では訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)に専属OT2名、院内との兼務(以下、兼務)PT4名・OT1名、非常勤PT2名が勤務している。今回訪問リハに勤務するスタッフにアンケートを実施し、専属、兼務における利点、問題点を調査したので報告する。
【対象と方法】専属、兼務、非常勤の訪問リハスタッフ計9名(経験年数2年目から20年目)を対象とした。調査内容は専属、兼務における利点、問題点、要望と課題、1件あたりの訪問リハでの報告、カルテ等の間接業務と移動の時間を自己記入によるアンケート調査法で実施した。また4月から10月の7ヶ月間における専属、兼務の訪問リハの件数、病院内における単位数を調査した。
【結果と考察】アンケート結果から専属の利点として時間的余裕があり、一日の流れが計画的に行え、兼務では院内と訪問リハの両方を担当することで在宅生活のイメージができ、ADL、家屋改修の視点が広がること、院内から継続して訪問リハに移行でき退院後訪問として環境設定、ADL訓練ができることがわかった。問題点としては、専属では兼務の間接業務のフォローや教育に時間を要し、兼務では院内でのリハビリ計画書説明やカンファに参加できない場合がある、院内でのリハビリ時間のスケジュール管理が難しいなどの時間的な問題が多かった。また休みが取りにくい、休憩時間が削られるなど精神的な余裕も少ないことがわかった。共通の問題点として書類が多く、特に月末は計画書、月初めは報告書作成で残業が多い、スタッフ数が多く申し送りが不十分であること、話合いの時間が少なく訓練内容の統一が難しいことが挙がった。時間に関して検討すると、1件あたりのリハビリ時間は約60分、間接業務の時間は約10分、移動時間は約30分であった為リハビリ時間以外に1件計40分、2件では移動時間が削減される為計60分~80分の時間を要している。4月から10月までの兼務の院内での単位数を調査すると平均12単位であった。専属では1日4・5件、院内スタッフは1日平均14単位に対して、1単位20分と考えると兼務スタッフでは1件では17単位、2件では21~23単位の時間を要しているために前述した時間的な問題が生じたと思われる。今回の調査により効果的に訪問リハと院内との兼務を行っていく為には、より計画的なスケジュールの立案が重要であると思われる。
【おわりに】今回のアンケート調査を検討し、訪問専属スタッフが時間的、精神的余裕がある一方、兼務ではその余裕がないが院内リハに対しても在宅での訪問リハの内容を生かすことができるという効果があることを学び、兼務スタッフの重要性を知ることができた。今後の課題として時間的問題の解決、スタッフ教育、情報の共有化が挙げられる。
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© 2005 日本理学療法士協会
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