理学療法学Supplement
Vol.33 Suppl. No.2 (第41回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 169
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骨・関節系理学療法
短期間の転倒予防教室による運動機能と転倒経験率の変化
自宅での実施率に着目して
*平原 寛隆太田 義人入江 将考濱田 和美福田 文雄野村 秀幸
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抄録
【はじめに】
高齢の骨粗鬆症患者の転倒を予防するには、転倒予防教室によって一定期間内に運動機能を向上させることと、その効果を持続させることが重要である。そのためには、教室期間中や終了後に自宅での運動プログラム実施率を高く維持する必要がある。そこで今回、6週間という短期間の転倒予防教室の運動機能改善に対する効果を検討し、教室期間中と1年後の自宅での実施率、また教室前後1年間の転倒経験の有無を調査したので報告する。
【方法・対象】
2003年10月から2005年10月までに転倒予防教室に参加した81名を対象とした(平均年齢75.1±5.1歳、男性2名、女性79名)。転倒予防教室における運動プログラムは、ストレッチ体操、筋力強化運動、バランス運動で構成されており、集団形式で行った。約30分から1時間の運動プログラムを週に1回の頻度で、6週間実施した。教室前後に10m歩行時間(歩行能力)、椅子からの10回起立着席時間(下肢筋力)、つぎ足歩行・片脚立位時間(バランス能力)の各種パラメーターを測定した。教室期間中と1年後の自宅での運動プログラムの実施率と、教室前後1年間の転倒経験率はアンケートによる質問紙法を用いて調査した。統計処理にはWilcoxonの符号付順位検定を用い、危険率5%未満を有意水準とした。
【結果】
アンケート回収率は教室終了後が91%、1年後が74%であった。実施率は、教室期間中は92%(68/74名)、1年後は58%(18/31名)であった。教室前後の各種パラメーターは(教室前→教室後,単位:秒)、10m歩行時間は8.69→8.15(p=0.048)、起立着席時間は22.07→19.69(p<0.001)、つぎ足歩行時間は8.62→7.14(p<0.001)、開眼片脚立位時間(右脚/左脚)は18.73→26.34/17.88→22.84(p<0.001)、右閉眼片脚立位時間は3.49→5.20(p=0.029)と左閉眼片脚立位時間を除いた全ての項目において有意に改善がみられた。転倒経験率は教室前後で、48%(15/31名)から26%(8/31名)へと減少した。
【考察および結語】
一般的に転倒予防教室の期間は2から3ヶ月という報告が多い。今回は6週間という短期間であったが、有意に参加者の運動機能の改善を認め、教室期間中の高い実施率がその効果に寄与しているものと考察された。教室前後で転倒経験率が減少したのは、転倒予防教室の効果が持続していることや、1年後にも拘わらず半数以上の実施率が維持されていることがその要因として推察された。要約すると、6週間の短期間の転倒予防教室は、参加者の運動機能を有意に改善させた。また、教室前後1年間で転倒経験率は48%から26%に減少した。

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© 2006 日本理学療法士協会
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