理学療法学Supplement
Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 240
会議情報

神経系理学療法
当院における片麻痺患者に対する下肢装具作製状況の変化
足立 崇, 高木 聖, 伊藤 祥江, 三浦 雅範, 須﨑 由香, 林 由布子, 中村 優希, 加藤 陽子, 赤木 咲恵, 森 紀康, 馬渕 宜男, 今村 康宏, 鈴木 重行
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キーワード: 片麻痺, 下肢装具, 作製状況
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抄録
【はじめに】当院は、人口約14万7千人の医療圏における中核病院の分院として、平成15年4月に開院した。その主たる機能は療養型病棟であったが、その後、平成18年11月に2次救急機能を有する本院と合併し、回復期リハビリテーション病棟を開設するに至った。こうした変化の中、作製される装具の種類や時期などにも影響がおよんでいることが推測された。そこで今回われわれは、当院の下肢装具作製状況について調査したので、その結果を若干の考察を加え報告する。
【対象】平成16年3月から平成19年9月までの間に当院に入院し、理学療法を施行した片麻痺患者のうち、下肢装具を作製した30例を対象とした。内訳は男性19例、女性11例、右麻痺21例、左麻痺9例、平均年齢66.5±13.3歳であった。
【方法】平成16年3月から平成17年12月までの間に装具を作製した群(以下、A群)17例と、平成18年1月以降に作製した群(以下、B群)13例の2群に分けた。B群については、リハ部門が転院患者の受け入れについての適応や時期などに介入した。そして、1)作製された装具の種類とその件数、2)他院からの転院で不適合と判断し再作製した件数、3)新規作製者の発症から採型までの平均日数について調査し、2群間での比較・検討を行なった。3)については2群間の比較を対応のないt検定を用いて行い、5%未満を有意水準とした。
【結果】1)作製された装具はA群では金属支柱付AFOが7例、プラスチックAFOが9例、KAFOが1例であった。B群では金属支柱付AFOが8例、プラスチックAFOが4例、KAFOが1例であった。2)再作製件数はA群においては4例あったが、B群では全くなかった。3)発症から採型までの平均日数はA群では83.4±59.8日、B群では46.2±25.6日で、B群のほうが有意に短かった。
【考察とまとめ】今回の調査では、B群においてより早期に作製されており、種類としては金属支柱付AFOの割合が高くなっていた。これは早期から治療用装具として積極的に作製するようになったことが要因と考えられる。また当院の開院当初は発症から長期間経過した患者を受け入れることが多かったが、その後は回復期リハビリテーション病棟開設に向け、リハ部門が転院に関わったことや、合併後は発症早期から介入するようになったことが大きな要因と考えられる。またA群では不適合により再作製するケースがあったが、B群では全例が新規作製であったことも同様の理由であると考えられる。しかし、諸家の指摘にもあるように急性期病院における安易な処方の現状も否定できないであろう。
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© 2008 日本理学療法士協会
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