理学療法学Supplement
Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: P-RS-1-2
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ポスター発表
在宅男性COPD患者における6分間歩行距離の関連要因
加藤 幸三浦 元彦竹澤 実三浦 真弓内出 智恵美中村 良太高橋 健
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キーワード: COPD, 6MWD, FAI
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抄録

【目的】COPD患者の6分間歩行距離(以下6MWD)は予後予測指標であり、そのカットオフ値は334mである(ECLIPSE study 2015)。在宅男性COPD患者における6MDWの関連因子を明らかにする目的で、6MWDと身体機能の関連を検討した。

 

【対象】在宅男性COPD患者で2012年4月-2017年3月に6MWD、肺機能検査、膝伸展筋力、Frenchay Activities Index(以下FAI)を行い、後方視点にカルテから結果が確認できたものを対象とした。結果が複数ある場合は直近の結果を採用した。対象数は27名、年齢74.0±9.0歳、GOLD分類(Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ)1/5/13/8名であった。

 

【方法】FAIと年齢、BMI、%VC、%FEV1、6MWD、膝伸展筋力間で単回帰分析を行い、有意な相関を認めた項目と重回帰分析を行った。生命予後指標としての6MWD値334mを状態変数とし、抽出された因子で、ROC曲線分析を行った。

 

【結果】6MWDは年齢(r=-0.51)・膝伸展筋力(r=0.67)FAI(r=0.78)・%VC(r=0.69)・%FEV1(r=0.51)と相関が有意であった。重回帰分析の結果、年齢・FAI・%FEV1が抽出された(R2=0.73調整済みR2=0.69)。ROC曲線分析の結果、カットオフ値はFAI 10(感度 0.69、特異度 1.00、AUG 0.92)、%FEV1 30.8%(感度 0.62、特異度 0.86、AUC 0.74)であった。

 

【結語】在宅男性COPD患者の年齢・FAI・%FEV1は6MWDの関連因子であった。6MWDは加齢の影響を受けていた。FAIは在宅男性COPD患者の予後予測因子になりうることが示唆された。

 

【倫理的配慮,説明と同意】本研究はヘルシンキ宣言に基づいた規定に遵守し、個人が特定されないように匿名化し、データの取り扱いには十分注意した。

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© 2019 日本理学療法士協会
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