臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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症例報告
20歳代で歩行不能となった肢帯型筋ジストロフィー2M型の1症例
近土 善行森 まどか林 由起子大矢 寧佐藤 典子西野 一三村田 美穂
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2010 年 50 巻 9 号 p. 661-665

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抄録

症例は29歳男性である.類症の兄が13歳で突然死.幼児期から筋力低下,歩行障害,下腿筋肥大を呈し,Becker型筋ジストロフィーと診断され無治療で経過した.26歳で車椅子使用.27歳時検診で心筋障害を指摘された.29歳時,生検筋免疫染色でのα-dystroglycan欠損とFKTN 遺伝子3-kb挿入/p.Q358P複合へテロ接合型変異から,肢帯型筋ジストロフィー(LGMD)2M型と診断した.頭部MRIでは片側小脳低形成がみられた.3-kb挿入変異を持つLGMD2Mは骨格筋症状が軽症とされていたが,本例は20歳代で歩行不能となり,既報告症例より重症であった

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© 2010 日本神経学会
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