2019 年 59 巻 7 号 p. 448-450
症例は39歳男性.生来健康.2018年12月初旬,発熱,意識障害が出現し,当院に搬送された.神経学的所見では意識障害,項部硬直,Kernig徴候を認めた.髄液検査で細胞数1,012/μl(多核球96%),蛋白147.3 mg/dl,糖44 mg/dl,Gram染色でGram陽性球菌を認めた.細菌性髄膜炎と診断し,各種抗菌薬を開始した.髄液培養及び血液培養からStrptococcus agalactie(S. agalactiae)が検出された.抗菌薬治療により,第18病日に後遺症なく当院を退院した.健常成人発症のS. agalactiae髄膜炎は稀であり,これを報告する.