臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X
原著
国内筋ジストロフィー専門入院施設における筋萎縮性側索硬化症医療の変遷と死因―1999~2013年―
齊藤 利雄久留 聡髙橋 俊明鈴木 幹也尾方 克久
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2021 年 61 巻 3 号 p. 161-165

詳細
抄録

1999~2013年10月1日時点の全国27筋ジストロフィー専門施設入院患者データベースの筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis,以下ALSと略記)情報を解析した.1999年に29例であった入院例数は,2013年に164例となった.50歳代以上の患者が中心で,1999年の人工呼吸療法施行率は68.9%,経口摂取率は41.4%であったが,2013年には各々92.7%,10.4%となった.死因は,死亡時自発呼吸30例中26例,非侵襲的人工呼吸療法6例中5例で呼吸不全,気管切開下人工呼吸療法82例中26例で呼吸器感染症の他多様であった.療養介護病床となった筋ジストロフィー専門施設には,今後もALS患者入院数の増加が見込まれる.

著者関連情報
© 2021 日本神経学会
次の記事
feedback
Top