日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: p2-018
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ポスター発表
変形性仮現運動による時間と空間の歪み
*山田 祐樹三浦 佳世
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キーワード: 位置ずれ, 仮現運動, 注意
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抄録
運動物体周辺の視空間は歪曲する (Whitney & Cavanagh, 2000).また,これは仮現運動によっても生じる (Shim & Cavanagh, 2004).本研究は,空間ならびに時間における歪曲が変形性仮現運動 (TAM) によって生じることを確かめた.異なる大きさの二つの四角形が呈示され,その後,両四角形に接する横長の長方形が現れた.この場合,小さな四角形から大きな四角形の方へと,長方形の錯覚的な変形運動が生じる.この長方形の上に小さな二つの黒点を重ねた (実験1).被験者は,それらの黒点の位置と時間順序を答えるよう求められた.結果として,運動方向への位置ずれが生じ,時間順序は小さな四角形に近い方の黒点が先であった.しかし長方形を排除した実験2では,この効果が生じなくなった.これらの結果は,TAMによって時間と空間に歪みが生じることを示唆する.
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© 2007 日本認知心理学会
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