日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: o2A-2
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口頭発表
単文を用いた統語処理過程の検討:fMRI研究
*乾 敏郎小川 健二大庭 真人
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抄録

Inui, Ogawa, and Ohba(2007)は、助詞判断課題において下前頭回、特に BA47に限局した活動が見られることを示した。本研究では、単語を継時提示することにより単文処理における統語処理過程を事象関連fMRIにより検討した。名詞・助詞・動詞の構造を持つ単文を使用した。刺激語として、名詞4種類、助詞3種類、動詞4種類を用いた。文法課題では、名詞、助詞、動詞の結びつきが文法的かつ意味的に正しいかどうかをキー押しで反応させた。音韻課題では、助詞の母音部分と動詞の第一音節の母音部分が共通しているかどうかをキー押しで判断させた。その結果、文法課題では助詞が提示されると左BA47および左角回の活動が、単文最後の動詞を提示するとブローカ野および運動前野の活動が見られた。これらの知見に基づき、単文に対する統語処理過程の考察を行う。

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© 2007 日本認知心理学会
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