日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: o1A-2
会議情報

口頭発表
記憶課題実施の時間帯が幼児の虚偽記憶に及ぼす影響
*鍋田 智広神垣 彬子目久田 純一松井 剛太朴 信永山崎 晃
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

特定の単語(ルアー語; 椅子)の連想語から成る単語群(学習語; つくえ,かたい,足…)を学習する課題を行うと,呈示された学習語ばかりでなく,呈示されなかったルアー語が再生される(虚再生)。本研究では幼児(5歳児)を対象に,記憶課題を実施する時間帯が虚再生の発生に与える影響を調べた。すなわち,朝(9時-11時)に課題を実施し再生する群と夕方(15時-17時)に課題を実施し再生する群の虚再生を比較した。その結果,朝に実施した群は夕方に実施した群に比べてルアー語を虚再生しやすかった。その一方で,ルアー語以外の呈示されなかった単語を再生するエラーについては,時間帯の効果が認められなかった。これらの結果は,幼児は夕方に比べて,朝に連想のような意味的処理が促進されることを示唆している。

著者関連情報
© 2007 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top