日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第6回大会
セッションID: P4-20
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ポスター発表4:言語・コミュニケーション・学習・推論
単語完成課題を用いた交差プライミング現象の生起に関する検討
―符号化処理とテストリスト構成を操作して―
*浅野 昭祐兵藤 宗吉
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抄録
データ駆動型の潜在記憶課題において、学習-テスト刺激間の物理的特徴が全く異なる場合であっても(e.g., 画像-単語)、有意なプライミングが得られる事がある。このような現象は交差プライミング現象とよばれる。本研究は単語完成課題のテストリスト構成を操作する事によって、課題遂行時に利用される概念駆動型処理の相対的重要度を操作し、交差プライミング現象の生起要因について検討を行った。第1実験では、呈示された線画に対して命名する符号化処理が行われた。第2実験では、それに加え、命名された名前(単語)を視覚的にイメージする符号化処理が行われた。その結果、第1実験では交差プライミングが得られなかったが、第2実験では交差プライミングが得られた。両実験においてテストリスト構成の影響は見られなかった。本発表では、先行研究における結果パターンと比較し、交差プライミング現象の生起要因に関する仮説を紹介する。
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© 2008 日本認知心理学会
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