日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第6回大会
セッションID: O5A-04
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口頭発表5A:記憶2
過去の出来事を検索する処理と将来の出来事を想像する処理の関係
*野内 類兵藤 宗吉
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抄録

本研究は、過去の出来事を検索することと将来の出来事を想像することの類似性を課題促進パラダイム(Klein, Loftus, & Burton, 1989)を用いて検討した。実験1は、18名の参加者が、自伝想起課題と将来エピソード生成課題と意味処理課題からなる先行課題とターゲット課題を行った。実験2は、18名の大学生が自伝想起課題と将来エピソード生成課題と自己記述課題からなる先行課題とターゲット課題を行った。その結果、将来エピソード生成課題がターゲットの場合、先行課題が自伝想起課題と将来エピソード生成課題の場合に意味処理課題よりも反応時間が促進された(実験1)、さらに先行課題が自伝想起課題と将来エピソード生成課題の場合に自己記述理課題よりも反応時間が促進された(実験2)。これらの結果は、過去の出来事を検索することと将来の出来事を想像することが部分的に類似していることを示した。

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© 2008 日本認知心理学会
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