日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第7回大会
セッションID: P1-09
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プログレスバーによる経過時間の表示が時間知覚に及ぼす影響
*周藤 純菊地 正
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抄録

歩行者の赤信号やコンピュータの処理などを待っている時間は,日常の中で時間を意識する場面の一つである。そのような待ち時間において,経過時間あるいは処理の進捗状況が視覚的に表示されることがある。この表示をプログレスバーと呼ぶ。特に時間知覚の研究において,運動刺激は静止刺激と比較して提示時間が長く知覚される結果が得られている。そのため,数秒程度の範囲ではプログレスバーを表示することによって待ち時間を長く感じさせる可能性が考えられた。そこで本研究では,プログレスバーあるいは静止刺激の数秒間の提示後に提示時間の再生を求め,プログレスバーの表示が提示時間の知覚に与える影響について検討した。結果として,連続的なプログレスバーの表示は静止刺激よりも時間が長く知覚されたが,段階的な表示は静止刺激と同程度であった。

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© 2009 日本認知心理学会
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