抄録
アニメーションの技法のひとつに,キャラクターの感情を背景画で伝える“イメージBG”と呼ばれる技法がある.本研究では,テキストコミュニケーションにおいて,イメージBGの技法を用いた背景画をメッセージに加えることで感情を伝える方法を提案する.
本稿では,この方法を用いることでコミュニケーションの送り手と受け手それぞれに関する調査の結果を報告した.具体的には,送り手側として,イメージBGを用いたメッセージを使うことで自分の感情をどれだけ伝えやすくなるか,また,受け手側として,イメージBGによって相手の感情をどれだけ読み取りやすくなるかを,それぞれ調べた.結果,喜びを伝える場合と怒りなどのネガティブ感情を伝えるときとで差異がみられた.