日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第8回大会
セッションID: O5-4
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口頭発表5(社会・コミュニケーション)
トイレのマークは色が重要?(2)
トイレマークの認知におけるストループ様効果の比較文化的検討
*北神 慎司菅 さやかKIM Heejung米田 英嗣宮本 百合
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抄録

北神ら(2009, 認知心)では,日本人を対象として,ストループ様課題を用いて,トイレマークの認知に,色や形がどのような影響を及ぼすかを検討している.その結果,赤やピンクの男性マークや,青や黒の女性マークにおいてストループ様干渉が起こることが示された.つまり,日本人にとって,トイレのマークを認知する際,色情報が非常に重要であることが示唆されている.それでは,色によって,トイレの男女を区別する文化がない場合,ストループ様干渉は生じないのだろうか.本研究では,アメリカ人の大学生を対象として,ストループ様課題を用いて,トイレマークの認知に,色や形がどのような影響を及ぼすかを検討した.その結果,アメリカ人においても,ピンクで彩色された男性マークにおいて,ストループ様干渉が示された.先行研究の結果と併せて,これらの結果は,色のジェンダー・ステレオタイプという観点から考察された.

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© 2010 日本認知心理学会
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