日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第8回大会
セッションID: P2-8
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ポスター発表2(感情・感性・記憶・言語)
イラスト化による相貌の形態印象と人格印象の検討
*安田 孝西本 武彦
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キーワード: , 似顔絵, 印象
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抄録
顔をイラスト化することにより、形態印象と人格印象がどのように変化するのかを検討した。8枚の顔写真を選出し、これを似顔絵作成ソフトによりイラスト化したものを加えた合計16枚を刺激として用いた。実験参加者は、形態印象と人格印象の評定を含む20の形容詞に対して、6件法で回答した。これらの評定値を顔だちマップ(阿部ら, 2008)に布置した上で、どのような印象の変化が認められるかを確認した。形態印象に注目した場合、布置は写真とイラストで大きな差異が認められなかった。一方で、人格印象に注目した場合は、元となった写真の比較的近くに布置するものの、イラスト化された場合の方が強調される傾向が認められた。この結果から、イラスト化により形態的な印象が変化しない場合でも、人格的な印象への影響が大きいこと、またイラスト化により影響を受けるのは、顔の人格印象である可能性が示唆された。
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© 2010 日本認知心理学会
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