日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第10回大会
セッションID: P4-12
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ポスター発表4(記憶②)
言語ラベルの適合性が境界拡張に及ぼす効果
*猪股 健太郎
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抄録
境界拡張は,記銘した画像を想起する際,実際の画像よりも広い範囲の見えを想起する現象として知られている。本研究では,言語ラベルの適合性が境界拡張に与える影響を検討した。実験では,主な被写体の描写されていない均質なテクスチャーの写真を記銘するよう教示された。その際,テクスチャーと意味的に適合したラベルがあわせて呈示される条件,適合しないラベルがあわせて呈示される条件,ラベルが呈示されない条件が設けられた。各条件における,評定法による境界拡張の程度の測定の結果,適合したラベルが呈示される条件において,それ以外の条件よりも顕著であった。すなわち,見えの情報を補足する言語ラベルによって,見えの内容の理解がなされることで,顕著な境界拡張が生起した。このことから,境界拡張は肌理を自動的に小さく想起する現象ではなく,意味的な処理が関与していることが示唆された。
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© 2012 日本認知心理学会
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