日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第10回大会
セッションID: P5-12
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ポスター発表5(知覚・感性)
オノマトペと形容詞による気分や意図の伝達
*土田 昌司
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抄録
オノマトペ(擬声語)は、物事の状態をそれらしい音として字句に表現している。このため、一般の形容詞以上に直接的、感覚的な表現である。土田(2011)では、オノマトペとそれに対応する形容詞を用いた文章による実験により、わかりやすさは形容詞、状況のリアルさはオノマトペの方が高く感じられた。文章の意味の理解と状況の現実感には違いがあるといえる。この研究では、オノマトペの使用者が本人あるいは第三者としての立場である場合の評価であるといえる。オノマトペは場の雰囲気のような感覚的な内容の伝達に優れている可能性がある。本研究では、評価者が他者にオノマトペあるいは形容詞による表現を使用される立場を想定して、このときの気分を評定させ、これらにどのような違いが生じるかを検討した。感情を表すオノマトペでは、形容詞に比べネガティブな気分をストレートに伝達できていることがわかった。
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© 2012 日本認知心理学会
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