日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第10回大会
セッションID: P5-15
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ポスター発表5(知覚・感性)
嗅覚がリップクリームの使用感に与える影響
*菊地 史倫秋田 美佳阿部 恒之
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抄録
本研究は触覚と嗅覚の相互作用に着目し、リップクリームに香りを付加したときの使用感に与える影響について検討した。20人の女性の大学生は、香りがないリップクリーム(統制条件)と香りを付加したリップクリーム(レモン条件・バニラ条件)を数回使用した後に、その使用感と嗜好について評価を行った。参加者は全ての実験条件に参加したが、実験は1日に1条件のみ行われた。その結果、レモン条件は伸びの軽さなどの「快適感」の評価が高く、唇に保湿感があるなどの「効果感」の評価が高い傾向が見られた。また、バニラ条件は唇がべたつかないなどの「べたつきのなさ」の評価が低く、唇のべたつきについて否定的に評価されていた。さらに、レモン条件は商品としての魅力が高いなどの嗜好の評価が高い傾向が見られた。これらの結果から嗅覚と触覚の相互作用が確認され、香りの種類によってリップクリームの使用感に与える影響が異なることが示された。
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© 2012 日本認知心理学会
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