日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第10回大会
セッションID: P3-14
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ポスター発表3(記憶①)
特定項目の再認がソースモニタリングに及ぼす影響
*中山 友則
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抄録
本研究では事後情報効果パラダイムを応用し,特定の情報源に関する項目の再認が,その後のソースモニタリングテストに及ぼす影響を検討した。事後情報効果パラダイムは出来事,事後情報,記憶テストの3段階から成り立つ。また,出来事はスライドやビデオで,事後情報は文章で呈示される。この形式の問題点として,情報の呈示形式が異なり,さらに情報量にも違いが生じやすいことが挙げられる。そこで,本研究では出来事を文章で呈示することにより,事後情報と情報源の呈示形式をそろえ,情報量を統制した上で,出来事や事後情報の項目について再認することが,その後のソースモニタリングにどのような影響を及ぼすかを検討した。出来事についての再認を行った場合はその後のソースモニタリングが困難となった。これまでの研究と併せて考えた場合,時間的に先行する情報の検索は,その後のソースモニタリングにとって不利益となりやすい可能性が示された。
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© 2012 日本認知心理学会
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