日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第11回大会
セッションID: O2-4
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口頭2 英語セッション(記憶、思考・言語)
単語の意味と表現型の印象一致度が潜在記憶に及ぼす影響
複合モダリティプライミングを用いた検討
*宮代 こずゑ原田 悦子
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抄録
本研究では,単語の意味と表現型の印象一致度が潜在記憶に及ぼす影響を検討するため,視覚的単語完成課題を用いた一連の複合モダリティプライミング実験を実施した.学習時に単語が,文字および音声によって提示された.その際,実験1においては,学習時に同時提示された文字のタイポグラフィおよび音声の韻律が,単語の意味の印象と一致もしくは不一致になるように操作されていた.文字表記は漢字/ひらがなが参加者内で操作されていた.テストでは単語完成課題が,一律ひらがな表記で実施された.結果,先行研究にて確認されているような,単語の意味とタイポグラフィの印象一致による効果は認められなかった.しかし実験2において,学習時にニュートラルな音声を用いて再検討を行った結果,印象一致による効果が確認された.これらのことから,印象一致度を操作された音声情報は,文字情報よりも優先して処理される可能性が示唆された.
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© 2013 日本認知心理学会
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