日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第11回大会
セッションID: P3-16
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ポスター3 知覚・感性、注意、社会的認知
振動周波数が時間知覚に及ぼす影響に関する半球優位性の検討
*井上 和哉佐藤 暢哉
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抄録
振動刺激の時間周波数が高いほど,刺激の提示時間が長く知覚されることが報告されている。本研究の目的は,振動刺激の時間知覚の周波数依存性に半球優位性が認められるかどうかを検討することであった。実験参加者は,人差し指に提示された振動刺激(4秒8Hz)の長さを繰り返し学習し,その後に人差し指に提示された振動刺激(テスト刺激,3秒~5秒)が学習刺激よりも長いか短いかを判断することが求められた。テスト刺激の方を長いと答えた割合に対して累積正規分布曲線を当てはめ,主観的等価点を算出したところ,テスト刺激の振動周波数が高い条件では(16Hz),低い条件(4Hz,8Hz)よりも主観的等価点が短くなり,主観的時間の拡大が認められた。しかし,振動刺激の時間周波数の効果は刺激が右手に提示されるか,左手に提示されるかにかかわらず同程度であった。この結果は,触覚刺激の時間知覚に半球の機能差が存在しないことを示唆する。
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© 2013 日本認知心理学会
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