抄録
全国の20-85歳の131人に対して,情報提示の事前-事後で牛肉生食または食中毒全般のリスク認知・知識を測定した。そして,6種の生肉または食中毒全体に関するリスクを伝えるパンフレットのいずれかを提示し,わかりやすさなどの評価を求めた。結果は(a)パンフレットのわかりやすさは,子どもにも分かるもの,手順や予防法を明示したイラスト入りのものが高く,その判断は,事前知識の影響を受けた。(b)リスク認知と知識は,いずれのパンフレットでも情報提供後に上昇した。(c)食中毒のパンフレットに関しては,教育年数が批判的思考態度を通して,事前のリスク知識と予防行動を向上させており,パンフレットの評価を高めていた。