日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P3-19
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ポスター発表3 知覚・感性,感情・動機
デザイン要素の類似性が評価に及ぼす影響
*向井 志緒子
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抄録

本研究では,ロゴに用いられるフォントと商品特性の印象の等価性を共分散構造分析によって統計的に明らかにし,デザイン要素の類似性が評価に及ぼす影響を検討した。先行研究では,類似性は記憶の再生率,視覚的処理の活性化,対象への嗜好を高めると指摘されている。印象評価調査では,フォント,お茶飲料それぞれ4種について,SD法による印象評価得点を用いて,両者間の印象の等価性を検討することを目的とした。各形容対に等値制約を課して分析した結果,6項目に共通性が見出され,共通性が認められた項目得点より類似性を設定した。デザイン評価実験では,調査と同様のお茶飲料とフォントを用いて実験刺激を作成した。美的印象項目に可読性を加えた質問紙に回答を求めた結果,類似性が高いほどデザイン評価が高まった。本研究は,先行研究が示した類似性の効果に相似するとともに,類似性を共分散構造分析による設定が可能であることを新たに示唆した。

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© 2014 日本認知心理学会
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