本研究では、休憩が創造的思考を促進する心理学的な効果について実験的に検討した。実際のオフィスでの休憩を考慮し、休憩中に場所を移動し課題とは関係のない活動を行う条件、場所を移動せずに休憩する条件、休憩しない条件の3条件間で、Unusual Uses Task (Guilford, 1967) で生成されたアイデアの質を比較した。その結果、アイデアの独自性でのみ条件間に有意差が見られ、場所を移動せずに休憩する条件が休憩しない条件よりも優れていた。この結果は、ある種の休憩が創造的思考を促進する可能性を示唆している。