日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P2-9
会議情報

ポスター発表2 記憶,思考・言語
行動制御能力と指示忘却の関連性
*本間 喜子川口 潤
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
自己制御能力を表す概念のひとつとして,エフォートフル・コントロール (EC, Rothbart & Bates, 1998) というものがある。ECを測定する尺度は,行動の始発制御,抑制制御,注意の制御の3つの下位尺度で構成され,EC得点の低さは,抑うつや不安などと関連があるとされており (山形ら,2005),制御能力の低下が要因の1つとなるような問題行動との関係が示唆されている。問題行動以外にも,制御能力を必要とする課題である指示忘却において,制御能力の違いが指示忘却の効果に影響を及ぼすと考えられる。忘却教示が与えられた際に,行動を起こすための能力である始発能力が低下している場合,指示忘却効果を得ることが困難であると考えられる。そこで,本実験では制御能力と指示忘却の効果に関連性があるかどうかを検討を行った。その結果,注意の制御能力が指示忘却の効果と負の相関関係があることが示された。
著者関連情報
© 2014 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top