日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P2-10
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ポスター発表2 記憶,思考・言語
中心・偶発学習パラダイムと指示忘却を用いた虚再認の検討
*中山 友則
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抄録
本研究は,実験では意図・偶発学習パラダイムとDRMパラダイムを組み合わせ,さらに指示忘却教示を与えた。この二つの組み合わされたパラダイムでは単語を対呈示し,一方を意図的に学習し,もう一方を偶発的に学習することで,相対的により意識的な処理と,より自動的な処理を参加者内で同時に検討する。これまでの研究から,虚再認は意識的な側面に影響されることが明らかとなっている。そこで本研究では,意識的に忘れることを要求する指示忘却の影響を検討した。実験の結果,これまでの実験と同様に,意識的な処理によって虚再認が増加することと自動的な処理も影響していることが追認された。しかし,指示忘却教示の影響を見ることはできなかった。指示忘却教示はDRMパラダイムにおける虚再認の減少に有効ではないと考えられる。ただし,指示忘却をうまくできなかったという内省報告も多く,さらなる検討が必要である。
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© 2014 日本認知心理学会
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