抄録
本研究の目的は、日常記憶質問紙(the Everyday Memory Questionnaire, EMQ)を用いて、成人期における日常記憶の自己評価に関する成人発達的変化のパターンを明らかにすることである。19-25歳の若齢者99名,38-55歳の中年者97名,63-75歳の高齢者103名が本調査に参加し、日常生活における記憶活動の忘却や記憶失敗に関する28の記述文のそれぞれに対して「最近6か月で1回もない」から「日に1回以上」までの9件法で発生頻度を評定することが求められた。その結果、調査参加者の評定値は、(a)若齢者群=中年者群=高齢者群,(b)若齢者群>中年者群>高齢者群,(c)若齢者群=中年者群>高齢者群,(d)若齢者群>中年者群=高齢者群、の主に四つのパターンに分かれることが示された。