日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第17回大会
セッションID: P1-30
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ポスター発表1:記憶
課題内容の親和性が階層構造理解に及ぼす影響:高齢-若年者比較
*石井 奏有原田 悦子
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抄録

現在,日常生活の中で用いられる人工物の多くもICT基盤となり,そのインタフェースには階層的メニュー構造が多く用いられている。しかし,その理解や操作は,高齢者を初めとする機器操作を苦手とするユーザにとっては困難であることがしばしば指摘されている。本研究では,階層的メニュー構造を持つ情報機器操作の課題達成に影響を与える要因として,年齢群と課題内容の親和性をとりあげ,実験的に検討を行った.2種の情報機器画面(親和性高/低)を用いて,目的情報を探索する情報探索課題他を2つの年齢群(高齢者/若年者)で実施した結果,両年齢群において親和性低機器のパフォーマンスが低く,また内容親和性の効果は高齢者で顕著であった。すなわち,階層的メニュー構造の利用は,特にユーザにとって課題内容の親和性が低い場合に困難であること,しかし若年成人は親和性が低い場合にも一定程度,円滑な情報探索が可能であることが示された。

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© 2019 日本認知心理学会
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