日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: OS4_5
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口頭発表 4:注意
中枢神経系疾患おける認知機能と抑制障害の関連の検討
山上 尚彦永井 知代子園生 雅弘斉藤 史明
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抄録

一連の行動を計画して実行する「遂行機能」は主として前頭葉がその機能を担っている事が知られている。その遂行機能の一部として、「関連の無い情報への注意や不適切な行動を抑制する能力」が障害される「抑制障害」の機序については不明な点が多い。読解力やワーキングメモリとの関連が示唆される研究例もあるが、基礎的な研究において実験的な手法によって示唆される例が多く、実際の臨床例のデータは少ない。本院の外来において中枢神経系疾患患者の認知機能検査を実施する際に抑制障害が認められた例においては注意能力や記憶能力など様々な認知機能が要因となっている可能性が考えられた。そこで、本研究は本院での外来における中枢神経系疾患患者の認知機能検査の結果と脳画像を、抑制障害の有無に分けて比較し、抑制障害と関連の深い脳部位および認知機能を検討する事を目的とする。

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