主催: 日本認知心理学会
会議名: 日本認知心理学会第18回大会
回次: 18
開催日: 2021/03/03 - 2021/03/04
本研究では,全国の18-79歳の1020(男504,女516)人に対してオンライン調査を実施した。過去をなつかしく思う個人差指標であるなつかしさ傾向性を,Southamptonノスタルジア尺度(Barrett et al., 2010)となつかしさポジティブ-ネガティブ傾向尺度(楠見,2014)で測定し,なつかしさの機能をなつかしさの機能尺度(Cheung et al., 2013)で測定した。あわせて,自尊心,生活満足度,時間的展望を測定した。その結果,ノスタルジア尺度となつかしさポジティブ傾向は,なつかしさの機能である他者とのつながり,自己の過去とのつながり,人生の意味,自己の理解と正相関,自尊心や生活満足度と正相関があった。また,人生の目的をお金と捉えることとは負の相関があった。また,なつかしさの機能に及ぼす加齢の効果は,なつかしさ傾向が低い人に働くことが明らかになった。