日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第19回大会
セッションID: P2-C18
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ポスターC
Luria hand testにおける筋運動感覚の役割
*三橋 翔太平田 正吾奥住 秀之
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抄録
Luria Hand Test(LHT)とは、3種の手の動きから構成される一連の運動系列を観察し,呈示された運動系列を再現することを対象者に求める神経心理学的検査である。本研究では、LHTにおける筋運動感覚の役割を検討することを目的とした。Mitsuhashi et al.(2018)およびSmyth & Pendleton(1989)に従い、定型成人20名に対して、3つの条件下でLHTを実施した。すなわち、統制条件、構音抑制条件、運動抑制条件である。構音抑制条件は、運動系列を言語情報として保持することを阻害し、運動抑制条件は筋運動感覚として保持することを阻害するものである。測定の結果、統制条件と比較して、構音抑制条件の成績のみ有意に低下した。これより、LHTにおいて呈示される運動系列は、筋運動感覚として保持されずに、言語情報として保持されていることが明らかとなった。
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© 2022 日本認知心理学会
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