医学教育
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特集 : 医療者教育における多面的・多角的な学習者支援を考える
5. 「座学はできるのに実技は苦手」は, なぜ起きるのか
下井 俊典川上 ちひろ西城 卓也
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2022 年 53 巻 1 号 p. 49-56

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抄録

 保健医療福祉領域の専門職養成課程では, 「座学はできるのに実技が苦手」という学習者が少なからず存在する. この「座学はできるのに実技が苦手」だということが, なぜ生じるのかについては, 「多重知能理論 (Multiple Intelligence Theory) 」で説明することが可能である. 同理論では, 我々人間は空間的知能, 音楽的知能, 身体運動的知能の3つの知能を複合的に活用しながら情報入力していると考えられている. このため, 我々教育者としては, まず, 目の前の学習者が, どのような認知的個性を持っているのか, という視点を持つことで, そうした学習者に対する足場かけのバリエーションや準備できる学習機会を多様にすることが可能になると考える.

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