日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第20回大会
セッションID: O-09
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口頭
Precision of interoceptive signals modulates subjective confidence in perceptual decision making
*Yusuke HARUKIKeisuke SUZUKIKenji OGAWA
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抄録

我々の知覚には,間違いなく,ひょっとすると,といった主観的な確信度が伴うが,この確信度判断は知覚の正確さのみに依存しないことが示されている。本研究では,身体の内部状態の情報(内受容感覚)が確信度判断に影響するという仮説のもと,内受容感覚の感覚信号精度(相対的な重要性)を高めた状態で視知覚の正確さと確信度判断を測定した。具体的にはドットの運動方向弁別課題を用い,各試行前には参加者(20名,うち8名が男性)に内受容感覚(心拍)・外受容感覚(電子音)に注意を向けてもらうことで感覚信号間の精度比を操作した。その結果,内受容注意後(内受容感覚の相対精度が高い場合)では,外受容注意後と比べ運動方向弁別に関わる主観的な確信度がより保守的になることが示された。一方,知覚の正確さに条件間差は見られなかった。これらのことから,外界の知覚に関わる確信度の決定に際して身体内部の情報が参照されることが強く示唆される。

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© 2022 日本認知心理学会
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