日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第20回大会
セッションID: P2-B19
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折り紙イメージにおける心的操作の役割
—平面作品と立体作品の相違—
*藤木 晶子西原 進吉
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抄録

折り紙は,一枚の紙を折ったり,曲げたりしながら形を変化させ,一つの作品を作り上げる行為である。本研究では,この折り紙作品を制作する過程を心の中でシミュレートする際にどのような認知機能が関わるのかを,折り紙イメージの鮮明性を測定する質問紙調査によって検討した。とくに,『手の感覚』,『折り紙操作の統御性』,『形に関する視覚イメージ』,『色に関する視覚イメージ』の4つの折り紙イメージ因子が立体作品を制作する場合と,平面作品を制作する場合に,どのような質的相違があるのかを検討した。具体的には,心的操作能力を代表する剛体変換と非剛体変換が折り紙イメージとどのような関連性があるのかを検討した。その結果,立体折り紙イメージの場合には,剛体変換能力と非剛体変換能力の2種類の心的操作能力が利用されていたが,平面折り紙イメージに関しては,非剛体変換能力のみの関与が示唆された。

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© 2022 日本認知心理学会
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