主催: 日本認知心理学会
会議名: 日本認知心理学会第21回大会
回次: 21
開催日: 2023/07/01 - 2023/07/02
マルチクラス散布図は、複数群のデータをコンパクトに表示できる利便性から、実社会で広く活用されている。しかしながら、点群間に干渉が生じる事例が報告されている (Madison, 2015)。本研究では、同一の空間に2つの散布図を重ね合わせることで相関の知覚にバイアスが生じるかについて心理物理学的手法を用いて検討した。2クラス散布図における特定の色の点群(Target)の相関の強さは、異なる色の点群(Distractor)の相関の強さの方向にバイアスを伴って知覚される傾向が見られた。点群(Target)の相関の強さの知覚量については、相関の強さが1クラス散布図(Distractor非表示)と同等と感じられる場合の1クラス散布図の相関係数(PSE:主観的等価点)を測定し評価した。PSEは、 2IFC(two-Interval Forced Choice)課題を用いた恒常法によって測定した。