日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第21回大会
セッションID: P_A11
会議情報

ポスター(感情・動機・記憶)
なぜ検索方法の違いがネガティブな出来事の忘却に影響するのか?
*蘇 心寧緑川 晶
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

ある項目を繰り返し検索すると,その項目が強化され,関連する他の項目が想起されにくくなる現象は検索誘導性忘却(RIF)と呼ばれる。従来の検索練習パラダイム(RPP)と新しい生成的検索練習パラダイム(GRPP)の両方でRIFが生じるが,ネガティブな出来事の忘却に対して,RPPよりもGRPPの忘却効果が大きい,すなわちGRPPの優位性が示された。RPPとGRPPの主な相違点は,検索練習前に認知資源をどの程度消費するか,検索練習段階で作動記憶の容量の個人差にどの程度依存するかという2点である。そこで,本研究では,ネガティブな出来事の忘却におけるGRPPの優位性は,検索練習前の認知資源の消費程度に影響されるか,あるいは,検索練習段階で作動記憶の関与度に影響されるかを検討することを目的とする。なお,実験は5月以降に行う予定になるので,結果はまだわかっていない。今回の学会で研究計画や進捗状況をご発表させていただければ幸いです。

著者関連情報
© 2023 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top