日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第21回大会
セッションID: P_A18
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ポスター(感情・動機・記憶)
運動準備と実行が再認記憶に及ぼす影響
*辻 菜々実今泉 修
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抄録
Go/No-go課題では,No-go反応に比べてGo反応時に提示された視覚刺激が再認されやすくなる。ただし,非運動課題に比べてNo-go反応さえ再認を促すことから,運動実行だけでなく運動準備も再認に影響することが考えられる。しかし先行研究は運動の準備と実行の影響を分けて検討していない。そこで本研究は修正Go/No-go課題を用いてこの点を検討した。学習課題では,第一手がかり,ピクトグラム画像,第二手がかりが順に提示された。実験参加者は第一手がかりでGo反応を準備するかどうかを教示され,第二手がかりでGo反応を実行するかどうかを教示された。続いて画像の再認課題を行った。Go反応が準備された条件とGo反応が実行された条件のそれぞれで再認成績が向上するという仮説を立てたが,ベイジアン分散分析によって,この仮説を棄却する証拠が認められた。少なくとも本実験手続きにおいては,運動準備と実行のいずれも再認記憶に影響しないことが示唆された。
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© 2023 日本認知心理学会
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