日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第21回大会
セッションID: P_A22
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ポスター(感情・動機・記憶)
熟知度の高まりが話者同一性評定の判断プロセスに与える影響
*井上 晴菜
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抄録
Goh(2005)は,単語再認のFA率が既学習話者のほうが,未学習話者よりも高いことを報告した。これは,その単語が未学習でも,その単語を話す話者に聞き覚えを感じたために,「学習した(単語だ)」という反応をしたと考えられる。話者同定でも同様に,音声に対する熟知度の高まりがあった場合に,ある音声とある音声の話者が「同一人物かどうか」を判断する際に,聞き覚えのみに基づいて判断することがあるのか,それとも,聞き覚えがあってもそれだけに頼らず,その他の情報(「学習エピソード」を検索できたかどうか)も含めて,総合的に判断しているのか,を明らかにする必要がある。そこで,(標的人物の音声を学習する)話者同一性評定セッションの学習段階に先行して,(a)標的人物のテスト刺激と同一の音声刺激を予め聴く群,(b)非標的人物のテスト刺激と同一の音声刺激を予め聴く群,(c)テスト刺激を聴かない群を設け,比較検討する。
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© 2023 日本認知心理学会
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