日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第21回大会
セッションID: O_B01
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口頭(社会的認知・感情)
自然会話場面における自己接触行動の分類と頻度
*牧 恒平関根 和生
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抄録
本研究は,自然会話場面における自己接触行動のタイプと頻度を検討した。自己接触行動とは,髪を触る,腕をさするなどの自分の手で自分の身体の一部を触る行動であり,会話の際に頻繁に生じることがわかっている。また,これまで自己接触行動は,ストレスを低下させる効果があることが示されてきた。だが,そもそも会話場面でどの部位をどの程度触るかに関してはよくわかっていない。過去の観察研究(菅原, 1987)では,会話参与者数や観察場面が統制されておらず,必ずしも会話場面での自己接触行動に限定されていなかった。そこで本研究では会話コーパスを利用し,話者の性別や人数,距離が統制された状況での自己接触行動を観察した。友人同士のグループ合計12組の会話場面を対象に,手で触れた身体部位とその頻度等を分析した。その結果,女性は髪や口への接触が多い一方,男性は鼻や手への接触が多い,という接触部位の性差が明らかにされた。
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© 2023 日本認知心理学会
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