日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第21回大会
セッションID: O_B02
会議情報

口頭(社会的認知・感情)
背景音のテンポが選択のオーバーロード現象に及ぼす影響
*松田 憲川柳 集新谷 拓馬畔津 憲司齋藤 朗宏有賀 敦紀
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

選択肢の過多はかえって選択行為を阻害するという現象は,選択のオーバーロード現象として広く知られている。本研究では選択時に流れる背景音に注目し,そのテンポが選択のオーバーロード現象の生起に及ぼす影響について検討した。111名の参加者には,課題説明の後に4枚ないし12枚の画像とともに背景音としてメトロノームのカウント音(130bpm,90bpm,50bpm)を呈示し,欲しい画像の1~3位までの順位付けとその順位付けに対する満足度と後悔度の6段階評定を求めた。また,背景音としてメトロノームのカウント音を,課題説明時には90bpmのテンポで,選択画像呈示時には130bpmか90bpm,50bpmのいずれかのテンポで呈示した。実験の結果,背景音のテンポが速い場合(130bpm)には満足度の低下と後悔度の上昇が見られた。背景音の速いテンポによって生じた焦燥感が選択のオーバーロード現象を生起させたと考える。

著者関連情報
© 2023 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top