日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第23回大会
セッションID: O1-2
会議情報

計算論モデルに基づくクイズ熟達者の認知プロセス推定の試み
*白砂 大, 小坂 健太, 山﨑 駿平
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

クイズ、特に早押しクイズでは、熟達者は時に不完全な情報から素早く正確に判断を行う。しかしその認知機序は、行動科学の観点からはほとんど検証されていない。本研究は、クイズ回答者が問題文を聞いて回答を導く際の認知プロセスを、証拠蓄積モデルの枠組みで定量的に検証することを試みた。まず計算論モデルとして、問題文中の明確な単語を聞いて一気に証拠を蓄積するFixingモデル、および様々な単語を手がかりとして証拠を蓄積するDriftモデルを提案した。続いて、クイズ熟達者と非熟達者を対象に、早押しクイズを模した行動実験を行った。個人の判断パターンをよりよく説明したモデルは、熟達者ではDriftモデル、非熟達者ではFixingモデルであった。よって、熟達者は非熟達者と比べて、問題文のあらゆる箇所を手がかりに判断していることが示唆された。このパイロット研究は、不確実性下の判断についての新たな知見を提供する。

著者関連情報
© 2025 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top