コンクリート工学
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テクニカルレポート
コンクリートの供用および再資源化による二酸化炭素の固定に関する全国調査
神田 太朗曽根 真理岸田 弘之
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2011 年 49 巻 8 号 p. 8_9-8_16

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抄録

セメント水和物の炭酸化によるCO2固定は広く認知されているものの,定量的な知見の蓄積は十分になされておらず,コンクリートにかかわるCO2排出量計算においては考慮されていない。そこで,コンクリートの供用,再資源化を通じたCO2固定量に関する基礎的データを幅広く得ることを目的として,全国の中間処理工場から収集した再生砕石試料のCO2固定量を調査した。その結果,コンクリート構造物の供用中におけるCO2固定量は,平均供用年数が約30年のコンクリートにおいて15kg/tに及び,セメント製造時の脱炭酸量の1/4に相当すること,また,同コンクリート塊の再資源化におけるCO2固定量は9kg/tに及び,これを減ずることで再生砕石製造にかかるCO2排出原単位は砕石(新材)に比べて小さくなることが確認された。

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© 2011 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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